弓の部位

弦は矢をつがえる糸のようなものです。太さは矢筈よりも若干細いものしかないため矢をつがえるには写真のような中仕掛けというものを作る必要があります。一般的には弦自体をほぐしたものを弦に巻き付け、のりで固めることよって写真の様な形にします。この部分をしっかり作れるようになることが上達には重要だと思います。中仕掛け造りはとても苦手な作業でした。





弦輪


また弓を張る際に重要になるのが弦輪です。この輪っかを弓の両端につけることで弓を張るのですが、この輪っかをちゃんとした大きさにしていないときちんと弓を張ることが出来ません。弦は弓を引くときにはとても手入れが難しいです。









射法のほうでも一瞬触れましたが弓には握るべき部位があります。それが握といわれるものです。(写真)手の内は握り方次第では上手く矢をうてたりうてなかったりする重要なところです。そのため「手の内を明かす」という言葉が出来たくらいであり、これもまた重要なポイントです。その手の内を作るのが握という部位であり、この部位の手入れもまた大変重要な作業となります。弓をしていると非常に手に汗をかきます。そのためは非常にしめりやすく、巻いている布がすぐダメになっています。そうなると上手くいかないのでとくに夏場は頻繁に布を取り替える必要があります。

矢摺籐


握の上にあるのが矢摺籐と言われる部位です。もともとはその名前の通り矢が擦れて弓自体が傷つかないように作られたものですが、弓をひく際は狙いの目安としても活躍します。弓にはこの矢摺籐の他にも上切詰籐、飾籐、握下籐、下切詰籐など、籐の巻かれた箇所がいくつかありますが、それらには全て籐をいくつ巻いているかなど規定があり、規定に反する場合試合や審査に出られない等の罰則もあります。矢摺籐はとくに矢と接することが多く、よく千切れて無くなってしまうのでまき直す必要があります。